卵子の質をよくするとは? ①
培養部
培養部―卵・胚について
卵子の質についてお話してきましたが、気になるのは“卵子の質が大事なのはわかったけど、どうしたら質が良くなるのか??”ということだと思います。当院HPのよくある質問コーナーにも“卵の質はどうしたら良くなるのですか?”という項目があります。当院の医師の回答を簡潔にまとめてありますので、ぜひそちらもご覧ください。
まず、なにをもって“卵の質”というのかをおはなしします。卵の質に大きくかかわってくるものは卵の持つ染色体です。染色体は、受精・胚の発育・着床・妊娠の継続…と出産に至るまでの過程にとても関係していきます。染色体に異常がある場合、それらの大事な過程がうまくいかない可能性が高くなります。
染色体は顕微鏡で観察できないので、見た目から正常か異常かを判断する事はできません。一方で卵が正常に受精したかどうかの確認や、胚のグレード(4BB や8-2などの評価)は見た目で決定されています。そのため正常受精した卵が順調に成長し、見た目として良好と評価ができても、その卵の染色体が正常かどうかまではわかりません。