神奈川県の不妊治療専門クリニック 矢内原ウィメンズクリニック

医学的卵子凍結保存

悪性腫瘍など(以下原疾患)がある女性が、その原疾患治療をすることによって卵巣機能が低下して妊孕性(妊娠する力・機能)が損なわれることがあります。
そのようなことが予測される場合、妊孕性を温存するためにご本人の希望により卵子を凍結保存することが技術的に可能です。
この卵子凍結に関わる治療は、体外受精・胚移植、顕微授精や胚(受精卵)の凍結保存などを実施することを前提としています。
融解した卵子の生存率は現在の医療においてはまだそれほど高くはありません。卵子凍結が及ぼす影響や凍結された卵子で妊娠する可能性と妊娠した場合の安全性など、まだまだ分かっていないことが多いため、そのリスクを理解していただいた上で慎重にご検討ください。

医学的卵子凍結の適応

  • 悪性腫瘍や自己免疫疾患などへの医学的介入(手術、放射線治療、化学療法など)により性腺機能の低下をきたす可能性が懸念される場合
  • 原疾患の治療の実施に著しい不利益とならないと判断される場合原疾患の治療に及ぼす影響を把握するため、原疾患主治医から文書による適切な情報提供ならびに許可がなされていること。
  • 希望者が成人の場合は本人の同意に基づき行われる。未成年者の場合は本人及び親権者または代諾者の同意に基づき行われるが、本人が成人に達した時点で、本人の凍結保存継続の意思を確認し改めて本人から文書による同意を取得する。
  • 当院の対象となる年齢は18歳から41歳未満

※現在の状態や今後の経過に関しては、原疾患主治医と病状や予後についての診療情報交換をしていくことが必要になります。原疾患主治医にもこの卵子凍結保存についてお伝えいただき、許可を得てください。その上で原疾患主治医の診療情報提供書の提出をお願いいたします。

卵子凍結保存までの流れ

卵子の状態は年齢によってかなり左右されます。超音波検査やホルモン検査などで事前に知ることができません。採卵をすることによってはじめて卵子の状態を知ることができます。

卵子の凍結保存の処置は当院で行います。基本的に保存期間は1年となります。その後は、ご本人契約の業者施設へ移送することになります。凍結卵子の移送については専門業者へお問い合わせください。

凍結卵子保管場所について(当院で保存された場合)

助成を希望する方は、居住地の都道府県に申請を行う必要があります。助成の対象となる費用や要件、申請方法等については、各都道府県(事業実施主体)にお問い合わせください。

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