神奈川県の不妊治療専門クリニック 矢内原ウィメンズクリニック

採卵で採れる卵の分類 ②

培養部 培養部―卵・胚について

今回は、実際にIVFやICSIを行うときのお話をします。

。。。ちょっとその前に…採卵した卵ってどんな状態かご存知でしょうか。

 

このようにもやもやーっとした雲のような細胞に包まれています。この状態だと、中にあるまん丸の卵はあまりはっきりとは見えません。成熟しているかは、小さな小さな極体というものが卵にあるかどうか、ということで判断します。そのため、もやもやがついた状態だと成熟卵か未熟卵か、とてもわかりづらいです。

 

【採れた卵にICSIをする場合】

 

①まず正常卵の成熟OR未熟を確認する(周りにあるもやもやの細胞を取って、卵だけの状態にして観察をします)

②未熟卵に精子を入れても受精しないので未熟卵にICSIはしない・ICSIをするのは成熟卵のみ

※変性卵は受精する可能性がないのでICSIしない

とにかく採れた卵すべてにICSIをするんだ!というイメージの方も多いと思いますが、受精できる状態である成熟卵のみにICSIします。

 

【IVFをする場合】

 

・成熟卵かどうかの確認はせず、もやもやの細胞がついたまま、正常卵すべてに精子をふりかける

(はじめ未熟卵でも時間がたって成熟した後、精子が入って受精する可能性があるため)

※変性卵は受精する可能性がないのでIVFしない

ICSIとちがい成熟・未熟が分からない、もやもやの状態のままでIVFをします。

 

 

 

 

 

IVFをした翌朝、受精確認をすると未熟のままの卵はもちろん受精していませんが、精子をふりかけた時点では未熟だった卵がその後、成熟して受精していることはあります。

また、成熟卵であれば必ず受精できるわけではありませんので、成熟しているけど未受精の卵、というのもあります。

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