神奈川県の不妊治療専門クリニック 矢内原ウィメンズクリニック

レスキューICSIって必ずするの?いつするの?

培養部 培養部―卵・胚について

・レスキューICSIの希望を出したのにレスキューICSIしなかったと言われた。必ずするものではないの??

・採れた卵のうち半分しか受精しなかった。なんでレスキューICSIしなかったのか?すればもっと受精できたのでは??という疑問にお答えしていきます。

※レスキューICSIとはそもそもなに??ということは、こちらをお読みください。

今回もとにかくわかりやすさを重視!ということで、詳細な点は割愛している部分もあります。(未熟卵、成熟卵等については前回、前々回の記事にてご確認ください。)

まず、受精方法としてレスキューICSIを希望するかどうかは医師とお話の上、お二人で決めていただきます。

希望あり→基本的にはIVFで受精させたい、でもIVFで受精してなさそうな卵には追加でICSIしてほしい。

希望なし→採れた卵にICSIはしたくないな、IVFだけにしてほしい。たとえIVFで受精ができてなさそうでもICSIはしないでほしい。

といったイメージです。採卵が決まったらお二人でレスキューICSIを希望するかしないか、どちらがいいかなーとご相談しておくとよいですね。

(場合によってははじめからICSIとなることもあります、また別の記事でおはなしします)

では早速、どんな時にレスキューICSIをするの?しないの?というお話にはいっていきます。

採卵したての卵はこのようなもやもやーっとした細胞に包まれている状態で、IVFをするときはもやもやがついたまま精子をふりかけますよ、と前回お話ししました。この時に卵が成熟しているかどうかは確認しません。

 

 

レスキューICSIの希望があってもなくても、精子をふりかけるところまでは同様です。採卵当日のお昼ごろに正常卵すべてにふりかけます。

 

 

・希望ありの場合

精子をふりかけてから約6時間後、採卵当日の夕方に卵のまわりのもやもやを取ります。そこで、卵が成熟しているかどうかを見ます。さらに、成熟卵は“IVFで精子が入ったと思われるかどうか”も確認します。

ここで、【成熟はしているけど精子が入っていないと思われる卵】のみにレスキューICSIをします。

IVFですでに精子が入ったと思われる卵にはもちろんICSIはしません。

また、未熟卵は“まだ受精できる状態でない卵”ですので、ICSIはしません。

例えば…「採卵した卵が7個、成熟卵2個は両方ともIVFで精子が入ったみたいだな、あとは未熟卵が5個あるな」という判断がされた場合。

採卵数7個に対して得られる受精卵は2個と予測されますが、レスキューICSIをする対象の卵はないので、ICSIはせずそのまま培養して明日の朝に受精確認を行います。

 

 

 

 

 

・希望なしの場合

採卵当日にIVFで精子が入ったかな??という確認はしません。

翌朝に受精確認を行います。

 

レスキューICSIを希望しなかった場合、希望したけど実際にICSIはしなかった場合、では受精卵はすべてIVFで受精したものとなります。

希望ありで実際にICSIをした場合は1回の採卵の中で、IVFで受精したものとICSIで受精したものの2種類が生じることがあります。

 

ここまで読むと、レスキューICSIってとっても良い方法!!となりますが、なかなか難しい点もあります。次回は、、、

・レスキューICSIをした卵が正常に受精しなかった!なぜレスキューICSIしたの??しないほうがよかったのでは…??

・IVFをした卵が未受精だったといわれた、成熟卵で受精できる状態だったのに。なんでレスキューICSIしなかったの?

といった疑問についておはなしします。

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