レーザーを用いたAHAについて
培養部
培養部―卵・胚について
以前のブログにて紹介させていただいたAHAについて(詳しくはアシステッドハッチング(AHA・孵化促進法)について)。上述ブログの内容で、当院では特殊な針を用いたアシステッドハッチング(以下AHA)を行っていると紹介しておりました。ですが現在では最新のレーザーを使用したAHAを行っております。
そもそも「レーザー」って?
レーザーとは“Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation”の略で、
放射の誘導放射による光増幅という意味になります。正直なところ意味不明ですよね。
小学生の頃、太陽の下、理科の授業で虫眼鏡片手に校庭で紙を燃やした思い出があるかと思います。レーザーとは、まさしくこれを利用した原理で、特定の光を一点に収束照射するものです。
以前当院で行われていた特殊な針を用いて切開する方法(アシステッドハッチング(AHA・孵化促進法)について)と比べ、簡便且つ迅速に行えることや、施術した際の透明帯の開孔割合が異なります。
専用針を用いた透明帯切開法
・形に合わせて少しずつ切開する(図・右上)
・細く線のような切れ込みができる(図・下)
レーザーを用いた透明帯孵化補助法
・胚に対し垂直に照射される(左)
・外周の透明帯が蒸散される為、広大な切れ込みができる
針を用いたAHA、レーザーを用いたAHAはそれぞれ異なる利点があります。
しかし、レーザーAHAは施行の簡便さや迅速さ、外周に対する開孔の割合など、総じて針を用いたAHAよりも利点が多いため、現在ではレーザーがAHAの主流として用いられています。