不妊治療の保険適用から1年
理事長
先日WHOが世界で6人に1人が不妊を経験しているとする報告書を発表しました。
Infertility Prevalence Estimates, 1990-2021(https://www.who.int/publications/i/item/978920068315 )
衝撃的な数字です。
国や所得に関係ない数字のようなので “世界的な健康上の問題” との指摘も納得です。
WHOは各国に政策的な優先度を高め、治療へのアクセスを容易にするように呼びかけています。
日本でも去年から不妊治療の一部を保険適用とし少子化対策を進めています。成熟した制度ではないものの、受診のハードルは下がり、患者さんの層が変わってきた印象は感じます。しかしながら、内閣府の調査では男性、女性ともに結婚や妊娠を希望する割合が減少しているようです。不妊治療の保険化は挙児希望あっての政策なので、その成果は限定的になる可能性はあります。
核家族化が進み、家族の在り方も変わってきています。
社会情勢の変化に、動物としての本能と現代人の理性とのバランスが変わってきているのかもしれません。
憲法、宗教、人種や国などの大きな壁を越え、日本人は全く新しい考え方をしないといけないのかもしれません。
国や組織が進めている取り組みに、個々の意見が重なるといいのですが。