神奈川県の不妊治療専門クリニック 矢内原ウィメンズクリニック

Nature Communications 2025 Sep.より

世界の論文から

Proximity labeling of axonemal protein CFAP91 identifies EFCAB5 that regulates sperm motility
軸糸タンパク質CFAP91の近接標識により、精子運動を調節するEFCAB5を同定した
この研究では精子の鞭毛(しっぽ)の運動を支える重要なたんぱく質を明らかにした。鞭毛形成不全に起因する不妊患者で変異が報告されていたCFAP91が、精子鞭毛の形成に不可欠であることを解明した。鞭毛には運動制御に関わる「ラジアルスポーク」という複合体があるが、構造を保ったまま取り出すのが難しく、構成要素の解析が課題だった。研究チームは近接たんぱく質をビオチンで標識する技術を用い、CFAP91の近傍に未知のEFCAB5を同定し、EFCAB5が精子運動性を制御することを示した。今後、遺伝子やたんぱく質の異常を手がかりに、原因不明の精子無力症の評価や個別化医療につながる可能性があり、男性不妊の理解を一歩進める成果である。また、検査法開発の基盤となるとされる。

一覧に戻る

初診予約